15世紀にイスタンブールをビザンチン帝国から奪取したファーティヒ・スルタン・メフメト2世の時代において、最新の建築技術を土台に造られた砦で、ボスフォラス海峡の最重要地に建立されました。地理的・軍事的に重要だった地にあることから世界遺産に選ばれました。
マフムト・パシャとルメリ・ヒサルの建設
伝説によると、サドラザム・マフムト・パシャは、スルタン・メフメト2世に、「王様、これから後はコンスタンティノープルの征服のために事業を始めましょう」と進言しました。
コンスタンティノープルに向けられた軍は、コジャエリ側のエスキヒサルという場所に滞在しました。スルタンは、皇帝コンスタンティヌスに使者を送ります。使者は皇帝に、「スルタン・メフメト2世陛下は、空と水の美しいこの地で少し休息を取り、何日間か皇帝陛下の隣人となりたいと願
っておられます。」と言いました。こうしてスルタン一行はこの地で数ヶ月滞在しました。 ある日マフムト・パシャはスルタンに、「王様、向こう岸に要塞を造らなければコンスタンティノープルを征服するのは無理です。」と言い、一枚の牛の皮を手に取って、「この皮ほどの場所を希望しましょう」と言いました。これに応じて、コンスタンティヌスに使者が送られ、コンスタンティヌスはスルタンのこの嘆願を受け入れて、一枚の牛の皮ほどの場所を与えました。この知らせが届くと、マフムト・パシャは牛の皮をナイフで細く細く切り、長い糸にし、糸の届く限りの土地にルメリ・ヒサルを建設させました。コンスタンティヌスはこれを知るととても後悔しましたが、どうにもなりませんでした。