世界で3番目に大きな教会です。〝アヤ・ソフィア〟とは〝神の叡智〟という意味です。最初の聖堂は360年、コンスタンティヌス2世によって建立され、2度の焼失を経て537年にユスティニアヌス帝によって再建されました。再建したのはミレトスの有名な幾何学者イズドロスとトラレスの数学者アンテミウスで、100人の職人と1万人の労働者により5年の歳月をかけて作られました。スルタン・メフメト2世はコンスタンティノポリスの征服後、この大聖堂をモスクに変えさせ、十字架を取り外し、そこにはメッカの方向を指すミフラブが加えられました。アヤ・ソフィアはビザンチン時代には世界の中心として知られ、火事で焼け落ちないようにするために石を用いて再建されました。世界でも珍しい卵形のドームをしています。古い歴史を持ち、キリスト教とイスラム教の両方の祭壇があり、100%石造の代表的な建物であることから、世界遺産に選ばれました。

仙人がアヤソフィアをメッカの方向に向ける

伝説によると、ファーティヒ・スルタン・メフメトは、イスタンブールを征服してすぐに、感謝の祈りを捧げ、アヤソフィア大聖堂をモスクに変えるためにアヤソフィアに赴きました。スルタンは、アヤソフィア大聖堂に入るちょうどそのとき、仙人アレイヒスセラムが、アヤソフィア大聖堂の柱に指を入れて、大聖堂をちょうどメッカの方向に向けようとしているのを目にしました。そのとき大聖堂に入りかかっていたスルタンを見た仙人は、スルタンに見えないように、大聖堂をメッカの方向にぴったり向けないまま一瞬にして消えてしまいました。このことから、アヤソフィアの方向は、メッカの方向から少しずれているのだと言われています。​