春祭り(フドゥレレズ)は、トルコ社会で祝われるバイラム(祭り)の一つです。春祭りの日は、仙人と預言者エリヤがこの世で出会った日とされています。また、毎年5月5日の夜は、冬が終わり暑い夏の日が始まる日でもあります。春祭りの起源については色々な説があります。このうちのいくつかの説では、春祭りがメソポタミアとアナトリア文化に属していたことを、また別の説では、イスラム以前に中央アジアのトルコ文化と信仰に属していたことを謳っています。春祭りの夜には、春祭りが広まった場所に豊かさをもたらす信仰とともに、色々な行事が行われます。食器、貯蔵庫、財布の口は開いたままにしておかれます。家や田畑、車を求めている人々は、春祭りの夜、バラの木の下に、求めている品の小さな模型を作って置いておくと、仙人が手助けしてくれるということが信じられています。また、願いを紙に書いて赤いリボンで結んで木にかけておき、願いが叶えられるのを一年間待ったり、火を燃やして願いをかけ、その後火の上を飛び越える人々もいます。春祭りは、ふつう、緑と木のある場所や水辺、又は陵墓や聖者の墓のそばで行われます。