アヤ・イリニは、トプカプ宮殿の外庭にある、かつての東ローマ正教会です。

建物は、初期のキリスト教寺院として認められていますが、実際は、最初に教会が造られたのはコンスタンティノープルででした。ローマ皇帝コンスタンティン1世は最初のアヤ・イリニ教会を4世紀に造らせました。教会は532年のニカの反乱によって焼け落ちました。皇帝ユスティニアヌス1世は、548年に教会を再建しました。360年にアヤ・ソフィアが建てられるまで、アヤ・イリニは総大司教の教会として使われていました。

8世紀の地震によって多大な被害を受けたため、今日見られる教会の様相の大部分は、その時以降のものです。コンスタンティヌス5世は、教会を再建し、その内装をモザイクとフレスコで飾るよう要請しました。アヤ・イリニは、前庭を保有していることではビザンチン教会の唯一の例です。中心の拝廊の上の半ドームにある大きな十字架は、イコノクラスム(聖像破壊運動)のユニークな形跡です。おそらくその十字架は初期の装飾にとってかわったものです。教会は11-12世紀に拡張されました。

教会の大きさは100mX32mです。教会は典型的なローマ・バシリカ様式で、ネーブと2つの通路から成り、柱によって内側が分けられています。その中には本堂、身廊、柱廊と中庭があります。ドームは15mの幅があり、35mの高さで20の窓があります。